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 パート2のジャンルは、家族団欒に向けた楽しい番組に替わる。その殆どはコメディー作品になる。中でもいかにもアメリカ的な番組が「じゃじゃ馬億万長者」だろう。出演するすべてのキャラクターが個性豊かで毎回大騒動を巻き起こす。やや頭の足りない甥っ子のジャドの吹き替えがコメディー声優の青野  武が担当していたのも日本で大人気になった一因のはず。また、詐欺師の名前が「正直ジョン」なんてところもアメリカンウィット満載で洒落ていた。

 「母さんは28年型」と言う番組は、交通事故で亡くなった母親がクラシックカーに変身して登場するという訳の分からない設定だが、当時の米国の交通事故の問題が背景にあったのかも知れない。実際我が国でも「交通戦争」というキーワードで命を守らなければならなかった時代でもあった。主演は「チキ・チキ・バン・バン」や「メリー・ポピンズ」で有名なミュージカル俳優ディック・ヴァン・ダイクが演じていた。

母さんは28年型

じゃじゃ馬億万長者

 後にアカデミー主演女優賞を獲得するサリー・フィールドが空飛ぶ尼さんシスター・バートリルを演じる「いたずら天使」は修道女として赴任したプエルトリコのサンタンコ修道院を舞台に帽子を被ると空を飛べることを発見してさまざまな問題を解決していくお話し。放送時間はそれぞれだったろうが自分が居た地域では夜の9時半からで、番組が終わると寝なければならず複雑な思い出のある番組でもある。

 不思議な能力を持った主人公といえば「奥様は魔女」のサマンサが超有名かも知れない。魔女である母親エンドラを母に持つサマンサは唇を左右に3回動かすと思うように魔法をかけられる能力の持ち主。生まれた娘のタバサもその遺伝子を継いでか魔法をかける事ができる。ご主人のダーリンとその会社の社長ラリー、さらにはお隣のアゴなしおばさんグラディスやサマンサの叔父や叔母等が入り乱れて騒動を起こす内容。初代ギョロ目のダーリン役のディック・ヨークは第5シーズンでディック・サージェントに替わった。

いたずら天使

奥様は魔女

 時代は前後するが、アメリカンコメディTV番組の代表といえば「ルーシー・ショウ」だろう。日本では1963年から約5年間放送された。ルシル・ボール演ずる寡婦ルーシー・カーマイケルは越して来たカリフォルニアで銀行に秘書の仕事を得る。上司の副頭取ムーニーさんを巻き込んで毎回色んなトラブルを巻き起こし友達のヴィヴィアンや息子・娘たちと解決していくパターン。当時の日本にはなかった観客の笑い声が新鮮だったのを思い出す。

​ これらのバラエティー番組は、ベトナム戦争などの紛争がいくつかあったものの世界が大きく成長していく最中であったことからも平和で幸せな時代を象徴する存在だったとつくづく思う。21世紀の今でこそ世界中の殆どの国が差こそあれ文明の恩恵を享受しているが、当時の我が国はその背景に欧米主導の自由資本主義があったからこそだと言えよう。イイ時代でした。

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ザ・ルーシー・ショウ

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